クロネコメール便廃止に伴い、料金後納郵便の利用を検討しよう

クロネコメール便が2015年の3月31日受付分をもって廃止になります。

料金も安く、1通からでも集荷にきてくれるので利用していた方も多いのではないでしょうか?
今回は、メール便に代わる郵送方法の1つとして、「料金後納郵便」について紹介したいと思います。

  1. 料金後納郵便とは
  2. 料金比較
  3. 信書について
  4. 集荷
  5. 利用条件
  6. 申込み方法
  7. お支払方法
  8. 差し出し方法
  9. 後納ポストイン
  10. まとめ

 

料金後納郵便とは

クロネコメール便は、法人一括精算サービス(クロネコBizステーション)があり都度精算しなくていいのも魅力の1つです。郵便局で郵送する場合は、事前に切手を購入するか窓口で支払うイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

郵便局でも、郵便料金を一括払いできるサービスがあります。それが、料金後納郵便です。
料金後納郵便を利用しますと、一か月分の郵便料金を一括払いすることが可能です。

料金や取り扱いがさまざまな郵便物・荷物に対応していますので、郵便のたびに、現金を動かす必要がなければ日々の現金出納帳の記載の必要もなくなり、経理業務の省力化ができます。
また、切手をはる手間が省けるため、事務作業の効率化もはかれます。

 

料金比較

クロネコメール便は、A4(厚さ1㎝)までの大きさだと全国一律82円で郵送できます。ただし、クロネコメール便は信書(手紙・請求書等)することができません。

料金後納郵便は、定形(25g以内)82円でもちろん信書を郵送することができます。また、ゆうメールという郵送方法もございます。こちらは、クロネコメール便と同じで信書を郵送することはできませんが料金が低く設定されています。ゆうメールの料金は、毎月の郵便料によっても割引が違いますので、管轄の郵便局まで問い合わせて下さい。

当社の場合ですと、定形(50g以内)75円・定形外(500g以内)81円で郵送できます。ゆうメールの利用が多い場合は割引もあり、クロネコメール便よりも金額が低く抑えることも可能です。

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信書について

料金比較のところにも少し記載しましたが、クロネコメール便は信書を郵送することができません。
実際にクロネコメール便を利用されていた方で信書が送れないという事実を知らない方も居られるのではないでしょうか。
この部分が曖昧になっていることが今回クロネコメール便が廃止になる原因の1つでもあったようです。

信書に該当するもの

  • 書状
  • 請求書の類
    類例:納品書、領収書、見積書、願書、申込書、申請書、申告書、依頼書、契約書、照会書、回答書、承諾書
    レセプト(診療報酬明細書等)・推薦書・注文書・年金に関する通知書・申告書・確定申告書・給与支払報告書
  • 会議招集通知の類
    類例:結婚式等の招待状、業務を報告する文書
  • 許可書の類
    類例:免許証、認定書、表彰状
    ※カード形状の資格の認定書なども含みます。
  • 証明書の類
    類例:印鑑証明書、納税証明書、戸籍謄本、住民票の写し
    健康保険証・登記簿謄本・車検証・履歴書・給与支払明細書・産業廃棄物管理票・保険証券
    振込証明書・輸出証明書・健康診断結果通知書・消防設備点検表・調査報告書
    検査成績票・商品の品質証明書その他の点検・調査・検査などの結果を通知する文書
  • ダイレクトメール
    文書自体に受取人が記載されている文書
    商品の購入等利用関係、契約関係等特定の受取人に差し出す趣旨が明らかな文言が記載されている文章

信書に該当しないもの

  • 書籍の類
    類例:新聞、雑誌、会報、会誌、手帳、カレンダー、ポスター、講習会配布資料
    作文・研究論文・卒業論文・裁判記録・図面・設計図書
  • カタログ
    類例:専ら街頭における配布や新聞折り込みを前提として作成されるチラシ
    店頭での配布を前提として作成されるパンフレットやリーフレット
  • 小切手の類
    類例:手形、株券・為替証券
  • プリペイドカードの類
    類例:商品券、図書券・プリントアウトした電子チケット
  • 乗車券の類
    類例:航空券、定期券、入場券
  • クレジットカードの類
    類例:キャッシュカード、ローンカード
  • 会員カードの類
    類例:入会証、ポイントカード、マイレージカード
  • ダイレクトメール
    専ら街頭における配布や新聞折り込みを前提として作成されるチラシのようなもの
    専ら店頭における配布を前提として作成されるパンフレットやリーフレットのようなもの
  • その他
    説明書の類(市販の食品・医薬品・家庭用又は事業用の機器・ソフトウェアなどの取扱説明書・解説書・仕様書、定款、約款、目論見書)・求人票・配送伝票・名刺・パスポート・振込用紙・出勤簿・ナンバープレート

 

集荷

クロネコメール便は1通からでも集荷にきてくれるのも魅力です。
郵便局にも集荷のサービスがあります。集荷の利用条件は、毎月出す郵便物の数など各郵便局によっても違いますので、管轄の郵便局に問い合わせてみてください。
当社も集荷のサービスを利用していますが、毎日決まった時間に郵便局員の方が郵便物を会社まで取りに来て頂けるので郵便局に行くことがなくなりました。
各郵便局によって利用条件が違うのですが、利用条件が合えば是非活用して頂きたいサービスです。
では、実際に料金後納郵便を利用するにはどうしたらいいかご説明させて頂きます。

 

利用条件

料金後納郵便を利用するには、下記の条件があります。

  1. 郵便物・荷物を毎月50通(個)以上差し出してください(※)。
    ※荷物(ゆうメールおよびポスパケットを除きます。)、国際小包は、10個以上で後納とすることができます。EMSは4個以上で後納とすることができます。
  2. 事前に取扱郵便局の承認を受けてください。
  3. 一カ月間に差し出す郵便物・荷物の料金等の概算額の2倍以上に相当する額の担保を提供してください。
    担保は以下のいずれかです。
    ・現金
    ・郵便局が定める有価証券
    ・郵便局が定める保証
    ・金融機関の保証(保証に関する金融機関の支店長等の権限を明らかにする資料が提出されたときは、支店長等を名義人とした保証も可能です。)
    ・金融商品取引法の規定により、連結財務諸表を提出している上場会社(親会社)の保証(その子会社が提出する場合に限ります。)

 

申込み方法

料金後納郵便を利用するには、各種書類の提出が必要になります。
各種提出書類は会社によって違います。
まず、後納郵便の利用を考えた場合には、管轄の郵便局に電話して下さい。
担当の郵便局員が会社まで、説明にきてくれます。
会社の実態等を見るためにも、必ず一度は会社に郵便局員が訪ねてきます。

申込みが完了しましたら、お客さまカード(ゆうびんビズカード)が発行されます。
料金後納をご利用の際には、お客さまカード(ゆうびんビズカード)を掲示します。

 

お支払方法

一か月分の郵便料金を翌月末日(金融機関休業日の場合は前営業日)までに、指定口座へ振り込みにより支払う方法か口座振替により支払う方法の2つのお支払方法があります。
口座振替をご利用の場合は、事前に料金後納の承認を受けた郵便局の承認を受ける必要があります。
口座振替の場合は、引落日が翌月20日になりますので、ご注意ください。

 

差し出し方法

  • 郵便物・荷物に後納郵便物等差出票を添えて、料金後納の承認を受けた郵便局が指定する郵便局に差し出します。
  • 便利な後納郵便物等の他局差出制度も利用できます。
  • お近くのポスト(郵便差出箱)に差し出せる便利な後納ポストインも利用できます。

料金後納郵便は、承認を受けた1箇所の郵便局で利用が可能です。
複数の郵便局で料金後納郵便を利用する場合は、1箇所の郵便局(特例承認局に限ります。)で料金後納の承認請求、担保の提供および後納料金のお支払いを一括して行うことができます。
特例承認局とは、後納郵便物等の取扱量が大量である郵便局として、支社が指定した郵便局です。
郵便局の窓口に持っていく場合は、お客さまカード(ゆうびんビズカード)の掲示が必要になりますので、そちらも忘れずお持ちください。

 

後納ポストイン

郵便局が貸与(無償)する専用ケースに後郵便物等差出票を対象郵便物等を入れて、ポストに差し出せるサービスです。
後納ポストインの袋は、上限3個までもらえます。
対象郵便物は、普通郵便・ゆうメール・速達です。袋には、何通入れても大丈夫です。

後納ポストインの注意点

  • 後納郵便物等差出票は、控えも一緒に入れてください。(控えはコピーで大丈夫です。)
  • 後納郵便物等差出票の印の箇所には、自分のハンコをおして下さい。
  • 後納ポストインできるポストは指定されたポストのみです。(指定外のポストの場合は郵送されず返却されます。)
  • 後納郵便物等差出票と対象郵便物の数が合わない場合は、翌日そのままの状態で返却されます。
  • 書留等は利用出来ません。(普通郵便・ゆうメール・速達のみです。)

後納ポストインは、1つでも間違ってしまうと郵送されず、差し出した状態で返却されますので十分注意して下さい。
間違いさえしなければ、24時間郵便物を出せるので、便利なサービスになっています。

 

まとめ

クロネコメール便の廃止で困ってしまう企業も多いかと思いますが、郵便局の料金後納郵便を上手に活用すれば今までと変わらないサービスを受けることが出来ます。
ただ、料金後納郵便で、1つだけ注意して頂きたいことが「消印」が入らない事です。ですので、当日消印有効などの郵便物を出すときには、必ず切手で出して下さい。
料金後納郵便を利用して集荷と後納ポストインを上手に活用することで、日々の経理業務や総務業務が省略化でき、事務作業の効率化がはかれます。
是非、みなさまも一度検討してみてはいかがでしょうか。